大阪の生駒山を登っていると
2016/02/22
小学校の遠足や中高年の日帰り登山など、市民の憩いの場となっている。
私はジョギングが趣味なので、よく走って登っている。
場所によっては山を管理する事務所の車が通るための細い舗装道路があり
それを上手く利用すれば絶好のジョギングコースになるからだ。
ある日、夕方近くだったが、何回も走ってるコースだし途中で暗くなっても
生駒山なら平気だと思い出発した。
頂上付近の折り返し地点を過ぎて後は下るだけ。
空はまだ明るいのだが、山には当然木があり、その下は予想以上に暗い。
日もどんどん暮れていく。私はちょっとどきどきしながら走り続けた。
すると前方から人が登って来るのが見えた。
もうかなり暗くなっていたが別に驚きはしなかった。
なぜなら生駒山はお手軽に登れる山なので、夜明け前に登ってくる人もいるからだ。
すれ違う時に声をかけられた。50~60歳のオバちゃんだ。
オバちゃん「ハァハァ、山頂はあとどれぐらいですか?」
私「・・・・・!」
「う~ん、20分ぐらいですかねぇ」
オバちゃん「アアそうですか、アリガト~」
そのオバちゃんは農家のオバちゃんがかぶるような日よけ付きの帽子に
服も上下農作業時に着るような服装だった。
私は結構驚いた。
なぜならそのオバちゃんは全身真っ赤だったからだ。
服装も真っ赤、顔も真っ赤。顔は大家マサ子みたいだった。
オバちゃんはヒイヒイ言いながら暗い山道に消えていった。
私は山道を下りながら
「なぜ真っ赤なのだ?しかもオバちゃん・・・・。
山頂にケーブルカーの駅があるとはいえ、この暗い中をたどり着けるのか?
顔が赤いのは化粧か?それとも苦しいからか?」
と何度も考え続けた。
後日ラジオで「玄関をのぞく真っ赤な人間」の話を聞いてゾッとした。
でも私が遭遇したのは間違いなく人間だった。
霊体験ではないが結構驚いた経験だった。