婆ちゃんちが火事になって焼け跡から婆ちゃんの死体が発見された
2017/06/25
俺、婆ちゃん子だったんだ。
婆ちゃん、過疎の山ん中住んでたんだけど・・・俺が18の時。
ある日、婆ちゃんちが火事になって、焼け跡から、婆ちゃんの死体が発見された。
俺は愕然としたよ。
何故って、前の日、婆ちゃんちに遊びに行っていたから。
そして、おかしい事に気付いた。火事の原因が。
婆ちゃん、ひどく目が悪くなって火は使わなくなってたんだ。
食事は介護のサービスで食事のお届けってヤツを頼んでたし、風呂もデイサービスでしか入らなかったらしいんだ。
だけど、火事?
火も元がないのに、火事??
俺は疑ったよ。これは放火じゃないのか、って。
警察の人も口を割った。火の元は土間だった、って。
ありえないだろ? 土間っていや、玄関だ。火の気なんかある訳ない。
気付いたんだ。
婆ちゃんは目が悪かった。そして、いい人だった。
近所付き合いもいいし、自分ち家の前を掃除する時は、三軒隣りまで掃き掃除をかかさない人だった。
土間には、次の日出す枯葉の入ったゴミ袋が転がっていた。
その日、婆ちゃんは家にデイサービスに出かけていて、帰ってくるのに小一時間かかった。
俺は家の前で待ちぼうけをくらってた。
俺は、その日以来、タバコは止めた。
二度と吸うつもりはない。