山にまつわる怖い・不思議な話(山怖まとめ)

山の怖い話、不思議な話をまとめています。

女のものに思える細い手が彼の目の前を横切って薄野に消えた

      2017/06/13

894: 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ 2006/04/29(土) 00:36:00 ID:o0Cxbb940
先輩の話。

夕暮れ、茜色に染まる薄野原を歩いていた時のこと。
すぐ側でガサガサと音がするので、何かなとそちらに向かってみた。
薄の茶色葉の間を、白くて細長い物が一本横切っている。
彼の胸くらいの高さで、両端はどちらも薄に埋もれて見えない。

一瞬、大きな蛇かと思ったが、よく見ると鱗がなく柔らかそうだ。
見ている間もズリズリと薄の間を移動しているよう。
尻尾を見てやろうと、しばらく待ってみた。

やがて現れた末端に、尻尾は付いていなかった。
女のものに思える細い手が、彼の目の前を横切って薄野に消えた。
しばらく硬直したまま動けなかったという。
必死で足を動かし、何とか日が暮れる前に薄野原から出たそうだ。

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