こうじんさま
2015/07/05
厳密には山の話じゃございませんし、4年位前に一回 百話関連スレで
書き込んだことがあるので既読の方もいらっしゃるかと思われまつが、
まぁ山がの村のことってことで…。
友人から聞いた、そのまた友人Sさんの話。
私も今は山がに暮らしておりますが、SさんのところもT市とはなっているものの
負けじ劣らず似たような山の中にあります。
『こうじんさま』
Sさんの住む村の社では、ある社から御霊分けされた『こうじん様』が祀られている。
その『こうじん様』は、村の中・各家々の周りをぐるぐる廻っているそうで、
彼女の村では、玄関先などで何もないのに躓いたり転んだりすると
「『こうじん様』に引っ掛かった」という言い方をするのだそうだ。
実際、Sさんも何度か玄関先で「何故かわからないのに」躓いたり、転んだりした
ことがあるという。
以前、その『こうじん様』のお祀りが疎かになった時期があったという。
すると、村の年寄りが次々と亡くなるということが起きた。
いくら亡くなったのが年寄りとはいえ、一つの村から立て続けに何軒も葬式を
出すのは異様なことである。
相次ぐ葬式に村の人々も「何かの障りではないのか?」と思ったらしい。
そこへ『こうじん様』の本社(ほんやしろ)が、こんなことを言ってきたという。
「御霊分けしたはずの『こうじん様』が、こちらに戻られていますが、何か
あったのでしょうか?」…と。
早速、『こうじん様』のお祀りをし直したところ、あれほど続いていた人死にが
ぴたりと止まったという。
『こうじんさま』ではなく『おきつね様』であったこと、後でSさん御本人から
訂正が入りましたこと。ここでご報告させていただきます。m(_ _)m