山にまつわる怖い・不思議な話(山怖まとめ)

山の怖い話、不思議な話をまとめています。

ゲートの奥

   

去年の夏に兄と相模湖へ
ツーリングに行った時の話です

行きと違う道で帰ろうという話になって
暫く山道を走っていると
ちょっとした林の中に入りました
夏らしく蜩がメット越しでも
分る位に大きく鳴いています
先行する兄がバイクを端に止めたので
倣って止めると左側の雑木林の中に
鉄パイプで作られたゲートがあり
錆びきった看板に『~ハイキングコース』
と書かれていました

ゲートからは中途半端に舗装された道が
山頂に向かって伸びていますが
長い間放置されていたのか
雑草に覆われていました
欝蒼と生い茂る木々で日差しが遮られ
昼尚暗い場所に余りにマッチしていて
チープなホラー漫画みたいだったので
暫く指差して笑ったり
デジカメを撮ったりしました

98:03/12/17 16:43
さんざん笑った後に
まだ日も高いのでそこを登る事になり
二人でゲートをくぐると
兄にデジカメ持って行かないのか?と言われ
確かに上でも面白い物が撮れるだろうと思い
無意識にメットインに
閉まっていたデジカメを取り出すと
するっとデジカメが手を滑り地面に激突
メディアカードがいかれたのか
撮れない状態になってしまいました

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108:03/12/17 16:44
自分で言うのも何ですが
私は慎重なタイプの人間なので
このようなミスは滅多にしないのですが
壊れてしまったものはしょうがないと諦め
登山道を登り始めました
道は急勾配で膝を手で押しながら登る程でした
雑草や蜘蛛の巣を掻き分けながら
10分程登ると頂上に着きました
頂上には腐り果て原型を留めていない
木製のベンチとテーブル
真っ赤なペンキで塗り潰された標識がありました
DQNさんでもいらっしゃったのかなと
兄に言おうと思ったその時です
先程登ってきた道の左側
登山道より更に角度の厳しい位置から
「あぁ」
と子供と言うか赤ん坊の声が聞こえました
幻聴かと思い確認を取ると兄も聞いていました
どうしたものかと固まっていると再び
「あぁ」
と聞こえました、もう言葉は要りません
二人して一目散に登山道を駆け下ります
と言ってもとても急なので身体を横に向けながら
カニ歩きになったりしながらでしたけど
118:03/12/17 16:45
帰り道も半ばに差し掛かった時
地面に白い液体が大量に撒かれているのを見ました
何だろうと思い兄を呼び止めようと思ったのですが
兄も怖かったのでしょう 
既に遥か遠くに先行していました
取り残されるのが怖くて急いでその場を後にし
バイクの処まで辿り着きました

白い液体について兄に
登っていた時あった?と聞くと
無かったと言いました
膝を手で押しながら登る様な道だと
地面が目の前に有るので
二人して見落とす事は考え難いですよね

とにかく不気味だったので
さっさと帰路についたのですが
哀しいかな方向音痴
帰る方向に向かっていたはずなのに
また先程の山道に入ってしまいました
件の朽ちたゲートの前を通り過ぎる時
フルスロットルだったのはご愛嬌です

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出典:http://hobby4.2ch.net/test/read.cgi/occult/1071631841/