山の中の子供たち
2016/12/26
もう、25年ほど前になりますが、私が山を始めた頃の話しを聞いて下さい。
混雑を避けて、父と二人で8月の終わりに白馬岳に行った時のことです。
山頂で一泊し、白馬大池から栂池へ下山するコースをとりました。
山頂付近こそ多くの人でしたが、乗鞍や大池辺りでは、もう殆ど人と会うことも
少ないほどでした。
最終バスを栂池自然園で乗ることにしていた私達は、結構のんびりと歩いておりました。
(その当時はゴンドラは、まだなくて、日に数本のバスがありました。)
そして、乗鞍岳をすこし下った雪渓で休憩をとることにしたのですが、
なぜか、そこには軽装の10才位の子供達が10人程いて、
鬼ごっこをしていたのです。
辺りには、大人は全くいなくて子供達だけで遊んでいるのです。
親たちは、後から登ってくるのか、下ってくるのかな。と不思議に
思いましたが、とりあえず、私達は、雪渓の下の方でお茶を飲んでいました。
時間が結構ありましたので1時間ほど休んで下りようとしましたが、子供達
は、何時の間にかいなくなっていました。
下山するには、私達の前を通る筈ですしが、私達の前は誰一人、登る人も
下りる人も通っていません。
子供達だけで、夕方近くに登って行くことも考えられませんし、荷物も何
もなかったようです。
父と狐につままれたような気持ちでその場を後にしました。
バスの運転手さんに会う迄その子供や、保護者らしき人、登山者に会う事
もなっかたのです。
それから、いろいろ山に登りましたが、あんな不思議な体験はしたこと
がありません。一体 私達が見た子供はなんだったのでしょうか?
ごく普通の子供達に見えたのですが、あんな場所に子供だけでもちろん
行ける所ではないし、大人は全くいなかったのですから。
長々と読みづらく、恐くもない話しを書き込みました。
ごめんなさい。
長年、ずっと忘れられずにいる出来事でした。
。