年貢を積んで届けにいった帰り道
2015/11/16
318: 本当にあった怖い名無し 05/01/17 22:50:01 ID:S7MGZKhi0
年貢というぐらいだから江戸時代の話でしょうか?
庄屋様の使用人が、山の向こうの代官所まで馬に年貢米を積んで届けに行った。
その帰り道、峠を越えていると道脇に老人がしゃがみ込んでいる。
「爺さま、腹でも痛いのか?」
老人は答えない・・・
もうすぐ日が暮れる。
夜になれば山賊の類いも出るだろうと、使用人は老人を空荷となった馬の背に乗せ帰り道を急いだ。
庄屋様の屋敷の門をくぐり、馬を見ると爺さまがいない。
「いつ降りたのか?」
使用人は不思議に思った。
それからすぐに庄屋様の家は廃れた。
荒れた屋敷の片付けをしながら使用人は思ったという。
「あのとき、オラが馬に乗せたのは貧乏神だったんじゃろうか・・・」
地元紙に掲載されていた昔話です。
昔話といえば教訓めいているものばかりかと思いきや・・・
「語り継ごう!郷土の民話」と元気良く書かれても・・・・この救いの無い話を?
今なら「タクシーが夜、女の人を墓の前で乗せたのだが・・・」みたいなものかな