山にまつわる怖い・不思議な話(山怖まとめ)

山の怖い話、不思議な話をまとめています。

木山ヶホツに山仕事に行った

      2015/11/02

724: 本当にあった怖い名無し 04/12/23 00:07:44 ID:0fZpaXk4
豊根村の隣、津具村には木山ヶホツと云う祟り山がある。

昔、ある杣が一人で木山ヶホツに入り込んで仕事を始めた。
一本のカシオシメの樹を伐り出そうと鋸を使い、花祭りの
歌楽を歌っているうちに、どうしたことか段々愉快に思えて
鋸の動きに合わせ歌っていた。
更には樹の周りを回りながら舞ったりしていたが、終いには
鉈を執って調子に乗りながら樹を伐りだした。
そのうち、ひと際強く打ち込んだ鉈が深く伐り込んで
抜けなくなってしまった。
杣がそれを引き抜こうと悪戦苦闘していると、ふっと脇に
目が行った。
そこには茶煮土という、山仕事をする者が石や木の又を
置き並べてこさえた、湯を沸かす簡易な竃があった。
その茶煮土に掛けてあるヤカンが、火も入れていないのに
グラグラと煮えたっていた。
それを見た途端、急に恐ろしくなり、鉈を打ち込んだまま
後も見ずに逃げ出してしまった。

杣は二度と木山ヶホツに行かなかったが、噂を聞いた村の
者が、5、60年も経った後で木山ヶホツに行くと、
カシオシメの樹は枯れもせず成長し、錆びた鉈を幹に
巻き込んだまま、そこにあったという。

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出典:http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1102945918/