ホーム > Part54 > モコモコ 2015/07/03 402 : 雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ [sage] 投稿日:2011/04/30(土) 19:50:10.31 ID:/mYGPkSR0 [2/3回(PC)] 同僚の話。 山奥の湯治場へ泊まりに行った時のこと。 シーズン外れだったこともあり、外湯の広い湯船が貸し切り状態だったそうだ。 湯上がりの良い気分で渡り廊下を歩いていると、庭から這い上がってきた物がある。 真っ黒い、モコモコとした毛の塊。 仔犬ほどの大きさで、手足は見えないがワサワサ蠢いている。 履いていたスリッパを手にし、恐る恐る突いてみた。 クタッと中身が抜けたかのように、毛塊は平べったくなった。 それ以上動くこともない。 スリッパで毛を掻き分けてみたところ、中には何も入っていなかった。 まるで理髪店の床上みたいに、黒い毛だけが散乱している。 放っておくことにし、部屋へ戻った。 その湯治場を発つ前に、計三回その毛玉を目撃した。 すべて無視したのだという。 投票 0 1 コメントする Part54 雷鳥一号 出典:http://toki.2ch.net/test/read.cgi/occult/1302850900/
山奥の湯治場へ泊まりに行った時のこと。
シーズン外れだったこともあり、外湯の広い湯船が貸し切り状態だったそうだ。
湯上がりの良い気分で渡り廊下を歩いていると、庭から這い上がってきた物がある。
真っ黒い、モコモコとした毛の塊。
仔犬ほどの大きさで、手足は見えないがワサワサ蠢いている。
履いていたスリッパを手にし、恐る恐る突いてみた。
クタッと中身が抜けたかのように、毛塊は平べったくなった。
それ以上動くこともない。
スリッパで毛を掻き分けてみたところ、中には何も入っていなかった。
まるで理髪店の床上みたいに、黒い毛だけが散乱している。
放っておくことにし、部屋へ戻った。
その湯治場を発つ前に、計三回その毛玉を目撃した。
すべて無視したのだという。