窮地を救う細君
2015/07/14
友人の話
彼は来週にせまった山登りのために自宅で準備をしていた。
妻は毎度の彼の行楽に少々あきれていたようにみえたが、
一緒に荷造りを手伝ってくれたそうだ。
登山二日目、彼は水にあたったのか、ひどい下痢に見舞われた。
脱水になり、疲労困憊、救急セットの中に何か使えるものはないかと
あさっていると、入れた覚えのない整腸剤が入っている。
服用するといくぶん楽になり、歩きだす事ができた。
家に帰って、妻にその事をいうと、自分が入れたと言う。
「なんとなく、必要になる気がしたの。」
彼の細君は、たびたびその妙な勘の冴えを発揮し、家にいながら
彼の窮地を何度も助けているそうだ。