ひいばーちゃんが無くなった時、幽霊の大群を見た
2016/12/25
10年くらい前の、ひいばーちゃんが無くなった時の話です。
この時初めて幽霊さんの大群を見ました。
ひいばーちゃんの家が狭かった為に通夜・葬式は会場を借りて行う事になりました。
場所は寂れた山の中、建物もボロっちい平屋、廃屋と墓場が会場の下手にある嫌な所でした。
会場のすぐ近くにある雑木林の中には苔生した御地蔵さんの残骸などもありました。
子供の時の話ですから、やる事も無く暇で近くを探検して遊びまわってました。
ですが、墓場の端にある石碑付近は何となく空気が悪くて近寄れませんでした。
日が沈む頃まで雑木林で遊んでいて、そろそろ戻ろうと思った時、
あの嫌な感じの石碑のそばに人影が見えました。
しかも見ているうちに人影は増えてゆき、少しずつ上手にある会場へ移動しているようでした。
何かヤバイ見つかったらヤバイ追い越されてもヤバイ!
そんな風に感じて気付かれないようにこそこそ雑木林から会場に戻りました。
続きます
途中で気付かれてないか心配になり、
何度か振り向いてその集団を見たんですが、明らかに異常な人ばかりでした。
目の焦点が合ってないようなのに必死で会場を見つめてるような…
上手く表現できませんがそんな顔してました。
中にはもんぺ?のような服や、時代劇に出て来れそうな格好の人も多く混じってました。
恐怖心で泣きそうなくらいの限界の状態でしたが、何とか会場に着けました。
通夜に集まった人が大勢居て安心し、ちょっと下手を振り向いてみたら、
あの集団はどこにも見当たりませんでした。
ただ、やはり墓場の石碑の方は相変わらず嫌な感じがして、
会場に居る間ずっとそっちの方は視界に入れないようにしてましたが。
その何年か後にひいばーちゃんと同居していたばーちゃんも亡くなり、
また同じ会場で式をする事になった時に知ったのですが、
件の石碑は無縁仏を祀ったもののようです。
中には、山の中ですから過疎化が進んで供養する家族も居なくなり、
仕方なく無縁仏に入れられた古い時代の方も居るそうです。
(ばーちゃんの時は集団幽霊さん見ませんでした。会場に閉じ篭ってましたし。)
きっと供養してもらって成仏したかったんでしょうね。
結局怖くて近寄れず何もできませんでしたが…。