娘さん
149 :雷鳥一号 ◆zE.wmw4nYQ :04/02/23 02:02
知り合いの話。
彼の娘さんがまだ幼い頃、山で迷子になったのだという。
必死に捜したが見つからず、捜索願いを出すために警察に向かった。
警察で失踪状況を説明していると、彼の家から電話がかかって来た。
娘さんが庭で、ぽかんと空を見上げていたというのだ。
車で一時間はかかる山の中から、どうやって先に家に帰ったのかと娘に聞くと、
たどたどしく「大っきな翼に送ってもらった」と答えた。
娘の手には、黒く美しい大きな羽根が握られていた。
成長した現在でも、彼女はその羽根を大切にお守りにしているそうだ。