工事中に石が転がってきた

４年前の工事終わりかけだから３月頃かな？
急な斜面で筋工（斜面に水平に土のうとか積む）やってたら、
上の方で芝張ってたオッさんが「あぶないぞー！！」って叫んだんです。
ほんで見たら、犬の頭くらいある石が何個かゴロゴロ転がってきたんですよ。
ちょっとパニクったんですが、まぁ途中でバウンドして逸れていったんで一安心。
でも当たったら絶対怪我するし、バランス崩して落ちたら谷底へまっしぐらっすからね。
洒落にならんわ！って思ってオッさんに「気ぃつけろやッ！」んみたいにタメ口叩いたら、
「イヤイヤイヤイヤ俺ちゃうねん、ちゃうねんて」と頭を横に振ってるんですけど、
それが、俺の方見ずに上向いたままなんですよ。手止めたままじーっと上見てる。
最初は（コイツ完全に誤魔化してるわ～）と思ったんですが、
その後、手招きしてこっちに来てくれとか言い出したんで、こらおかしいぞ、と。
オッさんの横まで来ると上の林のなか指差して、
「あそこに、さっきまで子供がおった」って言うんです。
『上の方で音がしたから見たら石が転がってくるのが見えて、慌てて避けてから下の方に
向かって「あぶないぞ～」って叫んだ。で、改めて上向いたら、林の中に小学生くらいの
子供が立ってこっち見てた。じーっと睨んでたら林の中へ逃げて行った』
オッさんの話を要約すると大体こんな感じ。
現場はえらい山奥で、いくらなんでも子供が来るような場所ではないし、
しかもオッさんは「浴衣着た子供やった」とか言うんで（嘘つくのも大概にせーや）
と内心思いながらも「ほならシーさん（現場代理人）に言うて子供探してもらおうや」
と嫌みたっぷりに言ったら、ホンマに言いに行きよって。
後で、現場の回りにグルッと「立ち入り禁止」の看板を立てに行かされました。
あの時は（オッさんの嘘のせいでアホみたいな仕事させられた）って思ってたんですけど、
確かにホンマやったらちょっと怖い光景っすね。山奥に和服の子供って。