山にまつわる怖い・不思議な話(山怖まとめ)

山の怖い話、不思議な話をまとめています。

山姥

      2015/07/10

山で薪を切っていたら、そこに白髪を振り乱した初老の女が現われた。
すわ山姥かと思い鉈をもって身構えたところ、女は
「待ってくれ、お前は新田の茂平の息子の竹蔵だろう」
と、こちらの名前を言い当てる。
なにしろ山の中でのこと。うかつに返事ができないので黙っていると
女は「おらだ、おらだ、清十郎の娘のおかんだ。」と叫んだ。
確かに、子供の頃から幾度か、昔村でおかんという娘が神隠しにあったということを聞いている。
「腹が減ってなんねえ。食い物をわけてくれねえか。」
ふと哀れになり、その日の弁当を投げ与えると
おかんと名乗った女は、竹包みをひっつかんで
そのまま葉知って逃げていった。
それからの行方は知らない。

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出典:http://hobby4.2ch.net/test/read.cgi/occult/1077204044/