送り犬
友人宅からバスに乗って山を降りていた。
途中、腹痛に襲われ下車し、草むらでスッキリ。
安堵の後、そこは山の中で日も暮れかけ、バスの本数が減っていた。
感覚ではもうじき町に出るはず・・・と思い、バスを待たずに歩いて下っていった。
道路沿いに歩けばいいだろう。
そう思っていたものの、意外と町まで遠い。
途中、次のバスに追い抜かれて待てばよかったと後悔するも遅い。
あたりは薄暗くなってきた。
街灯のみを頼りに、とぼとぼ歩く私の後ろに気配を感じて振り返ると
元飼い犬とおぼしき犬の群れ、15頭ほど。
2m後方を黙ってついてくる。
徐々に増える犬。30頭はいただろうか。
襲われるんじゃないかという恐怖。
しかし、疲れきっていたため、走り出すこともできず、
そのままとぼとぼと犬の群れを従えたまま町に向かって山を降りていった。
町が見えてきて安堵し、振り向いたら
あんなにいた犬たちがいなくなっていた。
守ってくれたのか、襲い損ねたのか。
出典:http://hobby5.2ch.net/occult/kako/1084/10843/1084366168.html