あんまり夜中に出歩かんのよ
もう一話。ちょっとスレの趣旨からはずれてしまいますが、本来なら山で出会う確立の高いものなので。
友人の話。
彼女の家は新幹線駅の隣の駅から歩いて15分程の下町にある。
12年程前、早朝2時ごろに原稿を仕上げた彼女は、自転車に乗って、最寄のコンビニに原稿のコピーに出かけた。
作業を終え、部屋に帰り彼女は眠りについたそうだが、翌朝、朝食時に母親から、
「あんまり夜中に出歩かんのよ。変な人おるかもしれんし、熊でるらしいよ」
都市部なのに熊がでるという言葉に半信半疑の彼女に、母親は朝刊を渡した。
そこには、川一つ向こうの高級住宅地で、夜中に寝床で読書中のおじいさんを熊が襲ったという記事が載っていた(実話)。