松茸への執念
688 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:04/06/10 19:39 ID:dEkgge9G
山持ちの爺がいた。秋になると独りで松茸とりにいく。
松茸がとれる場所は本人しか知らず、
たとえ息子や嫁であっても、一緒に行こうとすると、
「来るな、来るな」と追い払っていた。
松茸がとれる場所は本人しか知らず、
たとえ息子や嫁であっても、一緒に行こうとすると、
「来るな、来るな」と追い払っていた。
ある日、いつものように山に行くと言ってぶらりと出て行ったきり、
夜になっても帰って来ない。
事故にあったかも知れぬと、息子が青くなって町の消防に連絡。
朝になって町総出の山狩りが始まった。
夕暮れ時になって息子が、沢に滑落してズタボロになった爺を発見した。
感極まって息子が爺を引きおこすと、爺は焦点のあわない目をしていたが、
それが息子だとわかると大きな声で叫んだ。
「来るな! 来るな!」
結局、一命は取りとめたが、後日、息子はこう語った。
もちろん、正気を失っていたせいなのは判っているさ。
しかし、自分の親父ながら、あのあさましい姿にはぞっとした、と。
出典:http://hobby5.2ch.net/occult/kako/1084/10843/1084366168.html