山にまつわる怖い・不思議な話(山怖まとめ)

山の怖い話、不思議な話をまとめています。

黒い服の男性

   

322本当にあった怖い名無し:04/09/03 13:57 ID:f29+8R+u
たいして怖くないので申し訳ないのですが……

妙義山の登山ルートで、通称「裏妙義」と呼ばれる初心者向きのコースを
数人で登山に行った時の話しです。トンカチ岩を堪能して下山し始めて
途中で休憩を入れました。山の北斜面で、小さな滝と滝壺があって
空気が冷たくて気持ちの良い場所でした。
ふと、視界の端に何とも違和感のあるものが。滝の側に、イーゼル?
とかいう油絵を描く時の支えが、ポツンと放置されているんです。
何だろうと近寄ってみましたが、イーゼル以外に荷物も何もありません。
絵を描きに登ってきたはずの人は、見渡せる範囲にはいませんでした。

仲間の元に戻ってイーゼルの事を話すと、ん? 人ならさっき男の人が
いたけど? と仲間の一人が答えました。うそだー、誰もいなかったよ?
というと、黒っぽい服装の帽子を被った男の人が滝の所にいた、と。
どの辺? ときくと、ほら、あの辺り、と滝壺の反対側、滝の流れ落ちてくる
対岸の大きな岩の辺りを指さしました。
……ふーん、とその場ではなにげに返事をしたのですが、滝の側まで
行くと分かる事に、その岩までは道が付いていないのです。泳いで
行くか滝上から下りてくる以外に方法がない。ちょっと気味が悪かった
のですが、無理矢理気にしない事にしてそのまま山を下りました。

下まで降りて登山道もそろそろ終わるという所で、数台のパトカーと
周りに大勢の人だかりが。何だろうと側にいた人に尋ねると、1週間くらい
前に行方不明になっていた男性が、奥の沢で遺体で発見された、
という事でした。
遺体は既に何かに覆われていて、どんな服装だったのか、帽子を
被っていたのかは分かりません。でも何故か、仲間も含め全員が
さっきの滝の所の人だ……と思いました。
あの黒い服装の男性は、今でもあの滝の側に佇んでいるのでしょうか。

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出典:http://hobby7.2ch.net/test/read.cgi/occult/1093403309/