陣馬山から丹沢山塊を見た時
2015/09/30
描き続けて来た。
今は病気をしたため、茶屋の仕事は甥に任せてある。
それ以前は真冬でも毎日、藤野町の自宅と茶屋を往復した。
その仕事の合間に、茶屋から見える富士を古い名刺の裏に
スケッチしていたのである。
その数は500~1000枚になる。
ある日、陣馬山から丹沢山塊を見た時のこと、檜洞丸から
犬越路、大室山にかけて滝雲が流れていた。
「とても巨大で、幅は30kはあった」
その人は、今まで何度も陣馬山から滝雲を見てきたが、それ程
巨大な滝雲は初めてだった。
「何か不吉なことが起きないといいなあ」
そう呟いているそばから、富士山と奥秩父連山の間に虹が
二本づつ、二ヶ所に立った。
その夜、テレビをつけると日航機123便が消息を断ったと
いう報道が流れた。1985年8月12日の事だった。
飛行経路から、滝雲を越え、虹を過ぎて行ったに違いない。
その他にも不思議な雲の話がある。
「火事の煙を巨大にしたような雲が、山梨方面の山間から
上がったんですよ。もくもくと黒い煙状に上がってきて…」
変わった雲だなと思っていたその日、知人の庭の池にいる鯉が
やたらと跳ねて気味が悪かったと知らされた。
その一週間後、茶屋が大きく揺れた。山梨県東部を震源とする
地震だった。