“ほうほ”(フクロウ)に化かされた話
宵の口に自転車で林道を走っていると林道のど真ん中にとっても小さな”ほうほ”が居た
近づいても全く逃げる様子もない、捕まえてみようと思いさらに近づいたその時
「バチバチバチバチ・・・バチバチバチ・・・」
どこからか聞きなれない音が
「バチバチバチバチバチバチバチ・・・」
だんだんと音が近づく
「バチバチバチバチバチバチバチ!」
と耳元で聞こえた瞬間
「ぶわ!!」っと顔に風を受け一瞬視界が黄色一色に染まったのでビビって目を閉じた。
目を開けると、とても違和感がある、
それから記憶が曖昧です。
フッ・・・とあたりが静かになり、というよりも音がない空間に来てしまったような感じと、
何処から来るのか分からない圧迫感、見る物全てが平面的なのにリアルというか、絵本の中に迷い込んでしまったかのような感じが僕を襲った。
それと自分はそこにいるはずなのに、ほかの場所から自分を見ているような感じも覚えています。
一瞬だけど空一面に黄色の目玉がふたつが浮かんでいたような気もする。
その時のことを思い出せるのはそんな感じだけです。
永い時間なのかほんの一瞬なのか解らない
依然として違和感は続いている
「あ・・・かえらなきゃ・・・」と思い自転車を探した、しかし自転車が無い
そこにいたはずの小さな”ほうほ”もいつの間にかいなくなっていた。
辺りを見回すと前方の木の上に木彫りの人形のように無表情で、目の所だけぽっかり黒い穴が開いた”ほうほ”がこっちを見ていた。
この時初めて「あ、化かされてるのかな」と思いました。
と、突然その”ほうほ”がするすると木を降り始めた
「・・・ん?」奇妙な違和感を感じる
当然鳥だから飛び降りるはずがしかし、枝を伝い降りてくる
「・・降りてる・・!?」
全身に鳥肌がたちました、
そのほうほには翼の代わりに猿のような手がついていたのだ。
そして逃げようかと思ったが、とてもめんどくさく思えて体を動かす気にもならない、ヤツは顔を正面に向けたまま首を左右に振りながら近づいてくる、
全身から汗が吹き出て気を失いそうになった、ヤツがとうとう僕の足下まできて、僕の足にヤツの細い手が絡み付いて来た、ヤツはふと僕を見上げる
その顔には目のような穴が四つ空いていて、クチバシの代わりにまだ開かれていない大きな口があった
ゆっくりと口が開いてゆく、その口からは鋭く細かい歯がびっしりと並んでいた
「やめろ・・その口を開けるな・・」と思った時、
なぜか遠くから沖縄のカチャーシーが聞こえてきて「はっ!」っとしました、
辺りを見回すと、さっきの化け物もいません。足下に自転車も転がっています。
自転車のギザギザのフロントギアが足首に触れてました。orz
なんだかとっても恥ずかしくなって急いで山をおりました。
>>689
このくらいならおちゃめですね、肥溜に落とされたり、馬糞食わされた日にゃ
>>692
おぉ、前の前の前の彼女は奈良の中の人ですか
前の前の前の彼女が、夜に見ると怖いですよね。目が光ってるし。
に見えてしまったすまんです