笑った大きな白い顔
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一応「木の話」だから良いでしょうか?
一応「木の話」だから良いでしょうか?
大銀杏の話
以前勤めていた会社の側に大銀杏のある神社があった。
昼休み、神社の横を歩いてゆくと大銀杏が風が吹いたような音をたて
更にその樹上より自分に声をかける者がいる。
怪訝に思い仰いで見ると、大銀杏の枝葉の間に笑った大きな白い顔が
自分を見下ろしていた。驚くまもなくその顔は霞んで消えていった。