大学一年のとき尾根上をあるいていると
2016/12/26
聞きました。
夏合宿での話です。
当時一年生だった彼は先輩のしごきに耐えながら尾根上を歩いていたそうです。
不意に後ろから先輩の怒声が響きます。また野次られたの思いきや、
どうやら隊をとめてレストをとれ、とのこと。
普通ならば50分歩いて10分休憩の繰り返しのはずなのですが、そのときは
違いました。歩き始めて20分も経っていなかったのです。
最上級生の先輩は無言で山道をはずれた森の奥に向かっていきます。
違和感を感じましたが、雉打ちだろうと思ってそのまま休憩していたそうですが、
やっぱり様子がおかしい。戻ってきた先輩はもう一人の先輩を呼び、また森の
奥に向かいます。
結局そのレストは20分間とられました。
下山後に知らされたことですが、どうやら白骨死体を発見したそうです。
警察の方と何やら話し合っている姿がこっけいで、物笑いの種になったとか。
つづく。
そのOBは当時四年生。在学中最後のワンデルングでした。
しかし、彼にとってその山道を歩くのは二年の夏合宿とあわせて二回目だったそうです。
普通だったらありえないことですが、どういうわけかそこを歩く羽目になった
とのこと。
彼は山行中、理由は無いのにレストをとりたくなり、隊をとめました。
木と木の隙間から白いものが見えて、残雪だと思った彼は後輩を喜ばせてやろうと
それをとりに向かいました。
しかしそれは残雪ではなく骨でした。
熊に食い荒らされた様子も無い、きれいな白骨だったそうです。
同学年の一人を呼んで話し合った結果、後輩たちには下山してから告げようと決まりました。
無事夏合宿も終わり、後日。
遺族からの手紙が届きました。
「息子を見つけていただきありがとうございました。
これで十分な供養ができます。
息子は一昨年の夏に姿を消し・・・・・」
そんな文面がつづられていたそうです。そのOB曰く、
「もしかしたらそいつと目があったかもしれないし、挨拶くらい交わしたかもしれない。
”呼ばれた”って考えても不思議じゃないでしょ?」
二年の夏合宿を終えてからずっと見つけてもらえる機会を待って様子を伺っていたユーレイ
を考えるとガクブル。
長文スマソ。