呼ばわった人
新宿のアルタだったか紀伊国屋だったかの
地下通路にあるタバコで買えるぞw
子供のころ、梅雨の時期に
何日も大雨が降ったことがありました。
農業を営んでいた叔父は水田の様子が心配で、
日が沈んだのに、水田の目の前にある山のすその、
林に覆われた急斜面沿いのあぜ道を歩いて
見回っていたそうです。
すると、山の上の方から「おおい!」と呼ばわる声が聞こえたそうです。
斜面沿いのあぜ道からは上の方は見えませんが、
別のあぜを通り、今いる場所から水田の反対側に行けば
お山の中間あたりにいる人となら、
大声で話すことも視力がよければ見ることもできます。
しかし、大雨降る夜にお山に行く人なんて、まずいません。
不信に思った叔父は、とりあえず水田の反対側まで小走りしながら
「おおい!」「何してるんだ!」と答えたところ、また「おおい!」と。
叔父が反対側にたどり着いた時、とんでもない地鳴りがしたそうです。
ちょうど叔父がいたあたりの斜面が水田の半分まで崩れてきたのです…
翌日騒ぎで見に言ったのですが水田1つが土でつぶれていました。
叔父はといえば、笑いながら上記の話しをしてくれました。
しかしながら、その夜お山の上から呼ばわった人が誰だかは、
結局わからなかったそうです。付近住民に聞きまわっても、
お山を調べても人がいたという痕跡はなかったそうです。
今では叔父がほろ酔いの時の語り草となっています。