カッパがキモを取った後にする事
2015/10/27
熊本県下益城郡の話。
寄田におみつさんと云う人があってガッパにキモをとられて死んだがその晩にみんなで夜伽していると
ガッパが近くに集まって来てギャッギャッといって悲しい声を出して泣くのがきこえた。
その訳はガッパが人間の尻に手を入れてキモを取ったら、その手をすぐにその人間の死体を焼いた灰、
即ちノベノヒヤーで磨かなければ手の先が腐れるものである。
ところがおみつさんの場合はすぐに葬式をせずに夜伽をしたのでガッパ共があわてて泣いたのである。
出典:丸山学著『熊本県民俗事典』